TETSUO YAMAJI ARCHITECTS

STUDIO SINCE 2015

ORIENTAL BLUE + PLEINE BY KITASANDO COFFEE オリエンタルブルー+プレーヌバイキタサンドウコーヒー

RETAIL

DATE 2023.12

東京 7.65㎡ + 7.70㎡

ORIENTAL BLUE + PLEINE BY KITASANDO COFFEE

CONCEPT

東京有楽町マルイの1階にあるPARK MARCHE(パークマルシェ)に小さなおスイーツショップを設計した。 駅前のマルイメインエントランスを入るとすぐ正面に現れる場所に、東大寺の金剛力士像のように入口の左右に位置しているスタンドカウンター。2つは別の店舗とはいえ共に設計できるのであれば、対の関係性をつくれないかと考えた。 ORIENTAL BLUEはパートドフリュイ、フィナンシェ、ブレンドティーのギフトスイーツのお店。発泡スチロールの廃材を型に入れて溶かしブロック状にしたリサイクル材を煉瓦のように積み上げた。鮮やかな青や白はもともとの発泡スチロールの色であり、100%化学製品であるにも関わらず、形も色も不均一な天然素材のように曖昧な風合いのカウンターになっている。大航海時代に混ざり合ったシノワズリのように、逞しくも美しいコロニアル文化を表現している。 pleine by KITASANDO COFFEEはカフェで人気のお菓子、サークロ(円形クロワッサン)をスイーツにした新店舗。木の廃材をプレスした薄い波型合板をカウンターに使用した。天然木の年輪模様と波型形状が重なり、モワレのような柔らかな表情をつくっている。 双方ともに共通して廃材を利用した材料を使用しており、既製品には無い生き物のような不規則性をもつ。発泡スチロールという石油製品も、数億年前の生物の死骸から生じた化石燃料であるとことを考えると、人の手を通じて新たな年輪を刻むようなものだろうか。

Back to Index